計算方法なび

計算方法なび♪では四季報・決算書に記載されている貸借対照表の自己資本比率の計算式及び計算方法について初心者向きにイラストや図を用いてわかりやすく解説しております。

◆自己資本比率の計算方法なび♪(もくじ)

◆自己資本比率とは?

 自己資本比率とは、企業の総資本に対して自己資本の割合がどの程度の比率を占めているのかを示す企業分析を行うう上でのひとつの指標です。

 自己資本比率は会社の経営状態の中でも、特に企業の安全性の目安となる指標であり、企業が金融機関から融資を受ける際や、投資家が企業の株式を購入する際の重要な指標となり得ます。

 その為、一般的に会社の経営者は自己資本比率をできる限り高めるように経営の舵取りを行う事になります。

◆自己資本比率の計算式

 自己資本比率は自己資本の割合を示す指標であることから自己資本比率を求める計算式は「自己資本」「総資本」で割ったものになる。

 計算式をまとめると簡潔に以下のようになる訳じゃ。

自己資本比率の計算式【画像】

 総資産は資本金や銀行からの借入金など資金調達によって集めた全ての資本の事で、貸借対照表上では「負債」「資本」で表記されておる。

◆安全性の目安となる理由

 総資本とは、企業が資金調達を行った上で獲得した資金の事を示しておる。

 企業の資金調達手段は自社株式の発行によって得られる「資本金」で調達するケースや、銀行などの金融機関から借入を行なって資金調達を行うケースなど様々な手段があるのぉ。

 中でも創業者の設立時に預け入れる資本金や株式発行によって得た株主資本は全て「自己資本」に含まれ、返済する義務を負わない資金となっておる。

 この返済義務のない資金源が資本の大半を占める企業は必然的に自己資本比率が高くなる。

◆自己資本比率が低くなる原因

 また、逆に銀行などからの借入による資金調達が大半を占め、総資本の多くが借入金で占めているような場合は、自己資本比率は低くなる。

 金融機関からの借入金は当然、返済義務のある資本である事から借入金の額があまりにも多額になると投資の懸念材料ともなる事は言うまでもないのぉ。

 その為、企業の安全性を調査する際には、この自己資本比率が客観的な目安として用いられているという訳じゃな。

◆自己資本比率を高める方法

 企業が自己資本比率を高める為に行える方法は、シンプルに2つの方法しかありません。

 一つ目はシンプルに借入金を少しずつ減らしていくこと。

 そしてもう一つは、株主資本などの「純資産」を高め全体的な自己資本比率を高めていくことです。

 純資産を増やすためには、資本金の増資を行う他、「当期純利益」を積み重ねて自己資本比率を高めていく方法があります。

 当期純利益は、法人税や法人住民税などの租税公課を支払った後に残った純粋な利益であり企業の価値を高める重要な資金源となります。

 尚、損益計算書に記載される当期純利益は、貸借対照表の「利益剰余金」・「繰越利益剰余金」として記載されます。

自己資本比率を高める方法【画像】

◆株式投資における自己資本比率の目安

 金融機関から資金調達を行う場合は、営業利益がしっかりと見込める企業であり、かつ一定割合以上の自己資本比率を確保できている事が最低減の条件と考えておきましょう。

 架空の売上を計上して自己資本比率を高めようとする「粉飾決算」などは銀行から継続して融資を受けられるようにするための苦肉の策であり、残念ながら毎年のように話題に登ります。

 企業としては高い法人税を支払ってでも決算書の数値を一定レベルに保ち、投資家離れを防止したり、取引先金融機関との関係を維持しておきたいのです。

 尚、企業の分析を行う際の自己資本比率の目安は、企業自体の業種によっても異なりますが、最低でも40%以上の自己資本比率は保持しておきたいところです。

 絶対的に企業が倒産しないラインというのは存在しませんが、もしこれから初めて株式投資を行う方は、対象銘柄を選定する際に自己資本比率60%以上の企業を条件にすると安全性が高く株式投資の一歩目を踏み出しやすいと言えるかもしれません。

 株主資本は返済義務のない資本金ですから、株価がゼロになれば購入した株式は紙切れとなってしまいます。

 経営分析を行う際の指標には自己資本比率以外にも様々な指標が存在しますが、まずは事業活動に直結しやすい自己資本比率をいつでも確認できるようになりましょう。