計算方法なび

計算方法なび♪では個人事業税の計算・税率・納付時期・事業主控除の計算方法がどのように算出されているのか?について初心者向きにイラストや図を用いてわかりやすく解説しております。

◆個人事業税の計算方法なび♪(もくじ)

◆個人事業税とは?

個人事業税とは、税法で定められた事業を営む個人に課せられる地方税の事です。個人事業を営む場合は、所得税、住民税に加えてこの個人事業税も支払う事となります。

尚、事業税は前年度の所得に事業主控除などの控除を差し引いた額をベースとして各種事業形態に基づく税率をかけて納税額を算出します。

その為、実際に納付を行う納付時期が一年後となっている点がポイントです。

◆個人事業税の計算方法

個人事業税の計算方法を覚えるには、まず以下にある個人事業税の計算式の図を覚えてしまうことが一番の近道じゃ。

計算式の流れは、まず事業として営業活動を行った際に得た事業所得を算出し、営業活動を行う上で必要となる各種必要経費を差し引く事から始める事になる。

また、前年度までの「損失の繰越」がある場合は繰越額を控除し、更に一律で設定されておる「事業主控除」を差し引いた額に各種税率を掛けあわせて事業税を計算していく点がポイントじゃ。

個人事業税の計算方法【画像】

◆個人事業税の税率について

個人事業の個人事業税率はその事業の種類によって異なっておる。

その為、これから個人事業を始める場合は、必ず自分の選択する事業の業種がどの事業種にあてはまるのかを事前に確認しておく事が大切なのじゃよ。

尚、以下の税率一覧表で確認した税率を、前項の計算式の水色の「事業税率」の部分にあてはめる事で最終的な個人事業税納税額を算出する事ができる訳じゃな。

個人事業税の業種別の税率一覧表【画像】

【第1種事業は5%】
【参照】物品販売、製造業、金銭貸付業、飲食業、不動産賃貸業など
【第2種事業は4%】
【3種】畜産業、水産業、薪炭製造業
【第3種事業は5%と3%】
【参照】助産師、あんま、針灸などの業種は3%
【参照】公認会計士、コンサルタント業、医業、クリーニング業などは5%

◆事業主控除は一律290万円

個人事業の事業所得には、「年額290万円」の事業主控除を受けることが出来ます。

ですから前述した個人事業税の計算方法の図の緑色の部分には290万円が入ることになります。

実際の個人事業税の計算をする際は、事業を運営する上で実費として負担した必要経費額と前年度までの繰越損失、及び事業主控除額290万円を差し引いた金額が個人事業税の課税対象額(図では青色の「A」)となります。

◆個人事業税の納付時期・納付期限について

個人事業税の納付時期は原則として8月と11月の年2回となっておる。

納付期限は居住する地域の都道府県税事務所から送られてくる納税通知書に記載されておるが、通常はそれぞれ末日までが納付期限となっておる。

もし、納税通知書が届いていない場合は必ず営業届けを提出している住所の管轄エリアにある税務署、もしくは市役所に確認を取ることが大切じゃ。

◆大きな利益が出た翌年の納税は要注意

法人経営の場合は経営者が決算期を定めることが可能です。しかし、個人事業主の場合は決算気を定めることはできませんので1月1日~12月31日間の営業報告書を作成することになります。

尚、前述したように個人事業税の納付は8月と11月となっておりますが、この時期に納付する事業税は昨年度の課税対象額から算出された納税額です。

その為、前年度に予想以上に大きな利益が出てしまった場合は、半年以上の期間を開けた本年度後半にまとめて大きな納税負担がかかってくるため、資金繰りには十分に気をつける必要があります。

事業税納付の注意点【画像】

実際に事業自体は順調に見えても資金繰りに苦しくなるケースの多くはこの事業税のタイムラグが大きく関与しているケースが大半です。

事業が順調に起動に乗ってきている時ほど「納税資金」をしっかりと確保しておくことが大切です。