計算方法なび

計算方法なび♪では所得税の計算方法がどのように算出されているのか?を解説しております。

所得税の計算方法なび♪(もくじ)

→所得税とは?
→意外と知らない所得税の計算の仕組み
→所得税を計算する為にはまず個人の所得を算出する。
→所得税の計算方法の計算式
→個人の所得とみなされる所得は10種類
→所得税の課税対象額の計算方法
→退職金をもらう年度は要注意!
→個人の所得額から各種所得控除を差し引く
→所得税の税率表
→所得税のベース額を算出する際の各種控除の補足

所得税とは?

 所得税とは、わたしたち個人の所得に対してかかる税金です。

 代表的な個人の所得としては、まずはお給料ですね。

 私たちが労働の対価として頂くお給料は、事前に所得税が差し引かれている場合がほとんどなので、実際には、

  「納めてはいるけれど、その計算方法がどのようになされているのか?」

 という部分まではあまり考えないものです。

 でも、せっかく自分の労働の対価として手にしたお給料から収めている税金ですから、その計算方法を勉強する事も大切です。

意外と知らない所得税の計算の仕組み

 所得税は毎月、会社側から決められた金額が引かれているって程度でしか考えたことがなかったわ。

 給与明細表には所得税額が記載されている項目があるけれど毎回細かくチェックなんてしていないし。

 でも確かにこれだけの金額がなぜお給料から差し引かれているのか?という計算まではしたことはないわね。

所得税を計算する為にはまず個人の所得を算出します

 まず、所得税の計算をするには「個人の所得額」を算出する必要があるのじゃよ。

 会社の場合は各会社ごとに決算期があり、例えば3月決算の会社の場合は4月1日から翌年3月31日までの売上を元に法人の所得税(法人税)を計算しておるのはご存じかもしれんのぉ。

 しかし、「個人の所得額」を計算する期間は社長などの役員や役職のないサラリーマン、そしてアルバイトやパートなどであっても一律して1月1日〜12月31日までの所得金額で計算する事になっておる。

 尚、通常であれば、我々の生活の主な収入源は、お給料による「給与所得」という所得じゃのぉ。

 この給与所得は所得税を計算する母体となる数字となっており、詳細は後述しておるが給与が高くなるほど税額も高くなる仕組みとなっておる。

 尚、税務署の見解において個人の所得とみなされるものには、給与の他にも様々な種類の所得が個人の所得とみなされる為、個人の所得税を計算する際にはこれらの所得の分類について覚えておくことが大切じゃ。

 ではまずここで、所得税の計算を行うベースの金額となる「個人の所得として税務署が判断する所得」について勉強していく事にしよう。

所得税の計算方法の計算式

 所得税の計算をする場合は、必ずひとつずつ段階的に計算をしていく必要があります。

 これは様々な種類の「税金の控除」「免税措置」があり、それらを全て一度計算し、総所得額から差し引いた金額に対して所得税の納税額の計算がなされる為です。

 このように言うと難しく感じるかもしれませんが、基本的に足し算、引き算が出来ればあとは、計算に慣れてしまうだけで所得税の計算が出来るようになります。

 基本的な所得税額の算出の流れは以下の図ようになります。

所得税の計算方法の計算式【画像】

個人の所得とみなされる所得は10種類

 所得税の計算の第1段階は、まず上図の@、課税対象となる個人の所得額の算出からはじめるのじゃよ。

 ここではまず、上図のピンク色の部分にあたる個人の所得として税法上みなされるものについて見ていくとしよう。

 税法上、個人の所得とみなされる所得は主に以下の10種類となる。

【所得とみなされる10種類】
所得の種類詳細解説
@給与所得お給料の事(課税計算では給与所得から給与所得控除を差し引きます)
A利子所得銀行貯金の利子など
B配当所得株・投資信託などの分配金など
C不動産所得家賃収入など(必要経費を差し引いた額)
D事業所得個人での営業活動による収益(必要経費を差し引いた額)
E退職所得退職金収入(退職職控除を差し引いた額の2分の1)
F山林所得収入金額から経費・特別控除を差し引いた額
G譲渡所得譲渡を受けた建物など
H一時所得収入から経費を差し引いた額
I雑所得退職年金所得

 これら10種類の所得が、税務署が個人の所得とみなす所得なのじゃ。

所得税の課税対象額の計算方法

 所得税の計算を行う際には、まず前述した個人の所得を求める必要がある。
  ここでは事例を見ながら個人の所得額の算出〜所得税納付額の計算方法をひと通りの流れに沿って見てみることにしようかのぉ。

★サラリーマンで給与所得があり給与以外に副業からの収入もある場合

 例えば給与所得が500万円の企業に務めるサラリーマンのケース。彼は余暇時間を利用して小説の執筆をしておったが執筆した書籍が思わぬ程好調に売れて120万円の印税を手にしたとする。

 この印税収入の扱いは前項の所得とみなされる10種類の中にある「D事業所得」に該当するため個人の所得とみなされることになるのじゃ。

※500万円(給与所得)+120万円(事業所得)=620万円(個人の所得)

 続いて彼はサラリーマンである事から給与所得控除の対象となる為、給与所得控除額を計算する。この給与所得控除は上図の「各種所得控除」に該当する課目の一種じゃ。

※620万円x20%+54万円=178万円

 各種所得控除には給与所得控除以外にも多くの控除があるのじゃが、ここではわかりやすいように他の控除の適用がない場合で算出すると所得税の課税対象額は以下のようになる。

※620万円−178万円=442万円

 所得税の課税対象額として算出された442万円。この金額を所得税の税率表を元に再度計算することでようやく所得税納付額が計算できるという訳じゃ。

※(442万円−33万円)x20%=81万8000円

 尚、今回の事例では給与所得控除以外の医療費控除や配偶者控除・社会保険料控除・扶養控除などの各種控除額を一切含んでいない為、ベースとなる金額が大きくなっておる。
 その為、同様の金額の収入があったとしても実際の所得税納税額はもっと安くなるはずじゃよ。

退職金をもらう年度は要注意!

 退職金を貰う年度などは、給与所得と雑所得が合算となって「所得扱い」となる点は知っておったじゃろうか?

 現在の退職金制度は長年の会社への功労に対する慰労金的な意味合いもあり、一般の給与所得と分離して納税額を算出する優遇された所得となっておる。

 しかし、退職金を受けとった年度の所得税額は給与の所得税+退職金の所得税がかかる為、納税額は一般的に高くなるものじゃ。

 また住民税に関しては前年度の所得額に対して住民税率を掛けた納税額計算される為、退職年度の翌年の納税額をしっかり準備しておく必要もある。

 その為、退職をする年度は、退職金の金額以上に「所得税額」がいったいどの程度の納税額となるのかについて確認しておくことが何よりも重要じゃ。

 退職金の所得税額を把握するポイントは退職所得控除がどの程度適用となるのか?

 控除が適用後の金額にかかる所得税額を差し引いた実際の退職金の手取り額はいくら程度になるのか?

 退職金の確定申告を行うことで還付によるメリットを得られる可能性があるか?

 このあたりはもちろん個人差がありケースバイケースではあるじゃろうが、合わせて学習しておくべき項目とも言えるじゃろう。

 また、資産運用で株式投資をしたり、家賃収入をもらう大家さんを目指す場合も、これら所得は給与と合算される点が注目じゃ。

 無論、会社からのお給料の所得だけの場合は、お給料の総支給額がそのまま「個人の所得額」となる。

個人の所得額から各種所得控除を差し引く

 個人の所得額については把握できたかのぉ・・・

 個人の所得額の意味がわかれば、次はそれらの所得に認められている控除についての勉強じゃ。

 先ほど説明した各所得の中には所得控除が認められているものがある。

 例えば、お給料の場合は「給与所得控除」という控除が認められておる。

 個人の所得額から、これら各所得控除を指し引いた額が、いわゆる「所得税の課税対象のベースとなる金額」となるのじゃ。

 後は、このベース(所得税の課税対象)額に、金額に応じて段階的に定められている所得税率をかける事で、所得税額が算出できるのじゃ。⇒給与所得控除の計算方法はこちら

所得税の税率表

 では、最後に所得税の税率についてチェックしておくとしよう。

 まず所得税は基本的に「総合課税制度」という課税方式で、所得金額の大小によって「5%〜40%の課税率」の累進課税となっておることを把握する必要がある。
※平成25年時点では5%〜40%ですが今後変更される可能性はあります

 ここまで計算してきた各種控除を差し引いたベース金額の総額を以下の表にあてはめて計算することで、ようやく所得税額の納税額が算出される事になるのじゃな。

所得税率速算表【画像】 平成26年所得税率速算表【画像】

 上記の所得税率速算表の図は所得額によって税率が変化する「累進課税制度」と呼ばれる計算方式になっておるのが解るのぉ。

 所得税は基本的に所得額が大きくなるほどに税率が高くなり納税義務の負担が大きくなるように設定されておる点がポイントじゃ。

所得税のベース額を算出する際の各種控除の補足

 所得税の計算をする際には、各種税制の控除額率や控除の計算方法を学習する必要があります。

 例えば、会社からお給料を貰っている場合は、給与所得控除についての計算が必要になりますし、結婚をしていれば配偶者控除、子供がいれば扶養控除などの計算が必要となります。

 また、パート収入などで収入がある場合でも、一定額までは所得税や住民税が無税となる場合もありますので、これらは是非チェックしておいて下さい。


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